株式会社IBJが提供するyoubrideは、結婚を前提にお付き合いしたい30代以上を中心とした婚活・再婚マッチングサービスです。累計会員数240万人、年間約1,500人がご成婚しています。hicardは、2021年からブランディング・サービス設計を担当し、企画提案から要件定義にいたるまで、包括的にデザイン業務を行っています。
youbrideには、サービス開始から約20年間の歴史があります。しかし、「出会い系サイト」から「マッチングアプリ」に分類されるようになった時代の流れの中で、youbrideは、その変化に合わせた設計の見直し・サービス運用ができずにいました。 今後の成長のためには、かつてのyoubrideの良さは残しつつ、世の中の流れに順応していくことが必要です。そのため、目先のプロダクト改善を進めると同時に、根本的な組織改善につながるような開発フローの最適化やリブランディングプロジェクトを並行して進めました。
まずはユーザビリティの担保と現状把握
youbrideは、iOS・Androidアプリケーションの他、Webブラウザでの利用が可能です。いきなり大規模な改修をしてしまうと、既存ユーザーの混乱を招くリスクがあるため、ボタンやチェックボックスなどのUIコンポーネントを部分的に整理・改善していきました。これらの作業を通して、今後のプロダクト改修のために、サービスの全体像をチームで再認識するという狙いもありました。
デザインシステム構築
UIコンポーネントの様々なデバイスにおいての一貫性を保つためにルールを定義する必要がありました。また、開発フローに関しても、デザイナー以外のチームメンバーにもUIを理解してもらい、共通言語を使ってスムーズにコミュニケーションを取るためにはガイドラインの策定やFigma上での情報共有が効果的です。
UIコンポーネント集以外にも、ユーザーの使用用途やステータスによってUIの変化の定義などをまとめました。これにより、実装する際に各ユーザーのステータス変化に関して、エンジニアと密なコミュニケーションが可能になり、PdM・ディレクターがステークホルダーに説明する際にもデザインの説明が容易になったためプロジェクトを円滑に進めることができました。
「退会する時は既婚者、結婚への第一歩を」
サービスサイトを新しいデザインにする際にコンセプトから新たに設計し直しました。マッチングサービスは基本的に男性ユーザーが課金する仕組みになっています。なので、サービスサイトで使用する写真は女性が写っているものが多くありました。しかし、youbrideの場合は男性女性共に同じ料金のため、ターゲットユーザーを広く考え直しました。
サービスコンセプトになるメインコピーを考える際にユーザーのゴールを体現したものチームメンバーで話し合いました。婚活の場合、お相手を見つけることができた場合にサービスの利用を停止することになります。サービス提供側からするとネガティブではありますが、ユーザー視点に立つと「婚活できた」というポジティブに変わるもの、それを達成できるサービスとしてメインコピーが生まれました。
コンセプトができた後にサービスサイトを元にVIの一新を進めました。はじめにコンセプトファーストでサービスサイトのデザインに取り掛かりました。現状のサイトから古いコンセプトを除外し、より伝わりやすいサイト設計するために提案資料に落とし込み経営メンバーに向けプレゼンを行いました。
合意が取れた後はチームメンバーで掲載コンテンツの情報、写真やイラストやラベルを整理し、これまでのデザインを捨て、新しい世界観を反映していきました。