Works - HOP

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HOPは、国内最大シェアのチャットツールであるLINEの友だち情報を利用したマッチングアプリです。チームの立ち上げから、テスト版UIの作成、仮説検証、UI・CIの作成、リリース作業、デザインシステムの整備やグロースフェイズの施策実行まで、約1年半に渡り、あらゆるデザイン業務を行いました。本プロジェクトだけに止まらず、親会社である株式会社Diverseのデザインチーム採用支援やCIリブランディングなども担当しています。
 

 

デザイナー・エンジニア0からのチーム立ち上げ

HOP株式会社は、LINE株式会社と株式会社Diverseのジョイントベンチャーです。プロジェクト開始当初、デザイナー・エンジニア共に社内に十分な人材がいなかったため、デザインチームはhicard、エンジニアチームはStamp株式会社が舵をとり、開発チームを作り上げていくことになりました。HOP経営陣の理解が深く、人材選定をが任せてくれたおかげで、優秀なメンバーが揃った優れたチームを作ることができました。加えて、CSチーム・Bizdev・マーケティングはマッチングアプリの知見が深いDiverse社内のメンバーが担ってくれたので、開発チームはプロダクト作りに集中ができる良い環境を作ることができました。
 


 

プロトタイピングと仮説検証

LINEの友だち情報を基にした「つながり」を利用したマッチ機能が、このサービスのコアバリューです。しかし、他のマッチングサービスでは、Facebookの友達を非表示にする設定など、普段の人間関係とマッチングアプリが交わらないようにするための機能が多いのが現状です。そのような世の中で、この新しい体験が本当に人々に受け入れられるのかどうかを考えるために、プロトタイプを使ったユーザーテストを行いました。
結果として、当初の予想通り、賛否両論のフィードバックを得ることができました。ネガティブな意見としては、身バレを防ぎたい、既存の関係ではないところで出会いたい、などがあり、ポジティブな意見としては、信頼度の高い相手と出会うことができる、友だちの輪が広がる感覚が新しくて良い、などがありました。また、LINEの友だち情報を使ってどのような体験を提供できそうか、仮説検証の過程でアイデアを膨らませることもできました。
サービスイメージが具体化されて風呂敷が広がった上で、次はそれらを精査し、MVPとして適した要件は何なのかをつめるフェーズに進みました。
 
 

一貫性のあるCI・VI・UIの制作

新規事業の立ち上げの際は、多くの制作物が必要となります。そして、その全てに対して、私たちが定義するアイデンティティが反映され、一貫性を保っていることが求められます。本プロジェクトでは、CI・VI・UIで担当デザイナーを分けながらも、非デザイナーさえも制作プロセスに巻き込んでいくことで、チーム全体で、HOPらしさを作っていくことができました。「既存のつながりの中から出会う」という、マッチングアプリ市場においてはカウンターカルチャー的な側面を、ポップなイラストレーションと実写を併用した世界観で表現することになりました。
 
 

グロース施策とアルゴリズム

新規事業はリリースして終わりではありません。リリース後は、定量的な数値をもとに、改善施策を実施しながらユーザーを定着させていく必要があります。PDCAを適切に回すためのKPIの管理などは、Firebaseでの分析を得意としたStampのチームが担ってくれました。
また、本プロジェクトにおいて、定量的な分析を難しくしている最大の要因がアルゴリズムの最適化でした。マッチングアプリにおいて最重要コンテンツである「お相手」(表示されるユーザー)は、ユーザーごとにバラバラである必要がありますが、いいねが多くもらえるユーザーとそうでないユーザーが混在している中で、バランスをとった表示の出し分けをするためには、緻密なアルゴリズムの調整が必要です。度重なるアルゴリズムの変更に合わせてUIの改善を行なっていくために、アルゴリズム自体の改善案もエンジニアチームと二人三脚で考えていきました。
 
 

origami Studioを使用したプロトタイピング

マッチングアプリのUI制作を難しくしている一つの要素として、リッチで複雑なインタラクションが挙げられます。特にカードスワイプや「いいね」を押した後の挙動は、ユーザーの手に馴染むものであるべきですし、アプリケーションならではのインタラクションが求められます。私たちは、Figmaでは補いきれないそれらのインタラクションを、Origami Studioで作成しました。Origami Studioは実装を考慮したアニメーション・インタラクションの作成に適しているため、担当エンジニアとのコミュニケーションも円滑に進めることができました。
 
 

その後

残念ながら、現在HOPのサービスは終了してしまいました。しかし、プロジェクトでの動きを評価していただき、現在は、親会社であったDiverseのデザインチームをリードする立場として、各種プロダクトのデザイン支援や採用支援、CIリニューアルなどにも携わらせていただいています。
 

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