Projects/Yugeisha
Overview

Brand Identity
クラシカルかつモダンな佇まいを目指して
游藝舎は「残り続けるいいものを」というビジョンを掲げ、コンテンツが刹那的に消費される現代における、より良いものづくりのあり方を追求しています。
リブランディングにあたり、「作家への敬意」を込めた謙虚かつ品のある姿勢を表現するべく、紙媒体のクラシカルな印象を残しながらも、どこかモダンさを感じさせる佇まいを目指して、ブランドの根本的な見直しを図りました。
また本の表紙など、物理的なプロダクトへの展開も視野に入れて制作を進めました。
作家への敬意を表したシンボル
游藝舎の社名は「自由に教養を楽しむ」を意味する『論語』の一節、 「游於藝(藝に游ぶ)」に由来します。游藝舎が重んじる「作家への敬意」と「藝に游ぶ」という由来を踏まえてアイデアを探す中で、「筆跡」のモチーフが浮かびました。作家が制作の過程で残した筆跡は、藝術のように尊く感じられます。私たちはこうして、額に飾られた「筆跡」をシンボルとすることで作家への敬意を表しました。
水紋のように重なり合う筆跡はまた、作り手となる人々の想いを象徴します。シンボルは、制作陣が一丸となって作り上げた作品そのものでもあるのです。
シンボルの比率は、日本人が美しいと感じる白銀比を採用しています。またロゴタイプは、社名との親和性も踏まえて游明朝体を選びました。平体をかけることで、安定感としなやかな力強さを表現しています。加えて、ローマ字はゆとりのある文字間に調整し、落ち着いた気品を狙いました。
ロゴのバリエーションは様々な媒体への展開を視野に入れ、複数のレイアウトとカラーのパターンを用意しました。
商品に展開された場合のイメージも合わせて作成しました。シンボルをパターンとして扱うことで、一貫したブランドの世界観を伝えることができます。


Corporate Site

流れを感じるインタラクション
コーポレートサイトもVI同様、筆跡が額に飾られた情景をコンセプトに据えて設計しています。筆跡が描かれる様子を表現したモーションはシンボルに込められたストーリーをよりわかりやすく伝え、流れを意識した文字組みは品格や安心感を感じさせます。
またスクロールやホバー時のインタラクションにも、自然に流れるような心地よさが感じられる工夫を施しました。
言葉から伝わるブランドへ
ヒアリングで抽出したキーワードから、ブランドイメージの基盤となるステートメントを策定。社名から感じ取れる響きや「藝に游ぶ」という由来を踏まえ、流れるようなニュアンスを感じる文言を意識して複数の方向からアイデアを検討しました。
またミッション・ビジョンも新たに提案し、ブランドのパーソナリティとより調和のとれた表現に刷新しました。
